飯野賢治。一度しかお会いした事はありませんでしたが、まずは氏のご冥福を心よりお祈り致します。
「Dの食卓」「エネミーゼロ」「リアルサウンド~風のリグレット~」等、私が中学生から高校生くらいの時に遊んだ作品を作られた方。「Dの食卓」はね、ちょっと私には難しくて友達の女の子にクリアしてもらったんだよね、それを横で見てたんだけど。「エネミーゼロ」は難しくて途中で断念。「風のリグレット」は音声だけのゲーム、聴いていて楽しかった記憶がある。
株式会社ワープがなくなってからも、彼はいろいろやってたよね。Ustreamでライブとかね。他にもいろいろやってたんだろうけども、昨今の事はあまりよくわからなかった。
「Dの食卓」が発売していた当時、彼は業界の風雲児と呼ばれていた。
「飯野賢治の本」や著書
「ゲーム」は彼自身のキャラクター性や文章が面白く、何度も読み返していた。特に「ゲーム」は今でも読む価値が十分にある、モチベーションが下がった時に手に取る、今でもうちの本棚に置かれてある一冊。ずっと電子書籍化しないだろうか、と思ってたところでね。
今、思うんだよ。
申し訳ないけれども、私は彼のゲーム作品自体は、実はそんなに好きでもなかった気がする。当時は学生だったから、解釈が難しかったのかもしれないけど。
今やったら、また違うのかもしれないけども。
好きだったのは、この「飯野賢治」という人物。彼こそがゲーム。次に何をやってくれちゃうんだろうとか、何を喋るんだろうとか、そういうのに期待して、そしていつまでも「風雲児」として生きていってくれるのだと思っていた。ゲームオーバーなんてないと思っていました。
私、当時のプログラマーに
「初めてあなたと会った時、ミニ飯野賢治だと思った」とか言われてたんだよ。23歳頃かな。最高の褒め言葉でしょ?そして私もゲームクリエイターになっちゃったんだよ。まだ彼には全然追いついてもいないけどさ。
「風のリグレット」の脚本を担当した
坂元裕二さんのブログにて、現在同作品の全脚本が公開されています。この時の氏は26歳。そして享年42歳。本当に若すぎる、さよならを前に、同作品を未プレイの方々には是非読んで頂きたいと思います。