じゃあ今日はiPad…いや「ドッパイア」の話でもしてみよう。見ての通りiPod Touch…もとい「チッタドッポイア」と比較すると「でかい!!」の一言だろう。9.7インチ液晶自体はそんなに本当にでかくはないのだが、でかい!と感じる理由はただ一つ、iPhoneを肉叩きでバンバン叩いて伸ばしたようなシロモノだからである。iPadのOSにはiPhoneOSを使用しており、見た目だけではなく「拡張iPhone」なのである。さあ、このドッパイアを一体どのようなシーンで使えばいいのか? ちょっと考えてみようではないか。どうやら持ち運びには少々不便(680グラムある)そうではあるが…。
■タブレットと聞いていたので、「筆圧感知」がない時点でショボーン…。
私はAppleのことだからとてつもなく革命的な仕様にしてくると思っていた。それには当然「筆圧感知で絵が描ける」ってのも入っていた。だが実際に発表されたドッパイアは「MacbookとiPhoneの中間」的なシロモノであり、できることはノートPCの半分と既存のiPhoneアプリと新しいiPadに対応したApp…まあ既存のiPhoneアプリが完全互換でそのまま使用できる点はよろしいのだが、
iPhoneアプリの魅力はあの小さな端末で動くからこその存在意義なのである。このでかいドッパイアでiPhoneアプリが動いたところで「ふ~ん」で終わってしまうのだ。つまり、逆だったのだ。Appleは先にドッパイアを発売し、その後チッタドッポイアやiPhoneを発売すればよかったのである!今回の発表を聞いて、あまり感動がなかった点がここに集約される。しかしこうして見るとホントにでかい。肉叩きで潰しただけあって、本体の薄さは折り紙つきだが、さあ、このでかい端末をどうするか?…である。
■これはモバイルには向かない。家で使うべき!!
モバイラーな方々及びアップル信者の方々ならばこのドッパイアを街中で使うのかもしれないが、私はご免である。しかし「家で使う専用」と考え方を変えると、その魅力はアップする。まずはこのでかさを利用した
「デジタルフォトフレーム」だ。普段はリビングにデジタルフォトフレームとして充電しながら飾っておき、
「あらもうお昼だわ!出前でもとりましょ!」となった時にドッパイアを手に取り、注文する。パソコンの前までいくのが億劫な時にソファーに寝転びながらネットサーフィンをする、来客時に
「これうちの娘で…」「え、これなんですか…?ドッパイア?凄いですね!」と言われ、喜ぶ……まあリビングでの使い方はこんなところか。あとは
近所の定食屋のメニューがこれに置き換わっていたら、それだけで商売繁盛しそうでもある。iPhoneOSの凄さはもう皆よくわかっている。それに比べれば
Windows7のマルチタッチなど、まるでゴミのようだ。そう、このドッパイアはこのでかさを生かして栄光を勝ち取るべきなのだ!経験的に行って
片手で端末を扱う場合、限界の重さは400gである。ちなみにNintendo DSiは220g程度で、一般的な携帯電話は100g前後…このドッパイアは680g!680gを持ち運ぶ気力のある人間は経験的にいって1㎏も持ち歩ける。1㎏に慣れてくると、1.5㎏もいける。そう考えるうちに
「どうせ普段は車に積んでおくのだから」となって、2㎏を持ち始める。そっちのほうが能力的にも満足がいくからだ。モバイルマンセーな人間が多い国、HDDじゃなくてSSDの需要が世界一な国…それはどちらもこの日本だぁ!!いい加減に目を覚ませ!!Σ(゜□゜)
モバイルなんてものは所詮個人主義!モバイルなんてものは
「ほらこれ見て見て」と言って、
小さい画面をフルに利用してお目当ての女の子とピッタリ密着する為「のみ」のアイテム!! 大体電車で各々が目線を下にしてポチポチと電話やらドッポイアをいじっている昨今の光景、これは異様である! だからこそこのドッパイア…もういい、iPadは
「みんなで使える端末」にするべきなのであり、そうした使い方をした時に、このiPadはその本領を発揮する!!…ドッパイアだっけ?
■3G版は必要なし!買うならばWiFiのみのモデルでOK!!
前述の理論でいくならば、当然3G回線を搭載する理由はほとんどない。WiFiモデルのほうが安いし、Appleは28日の製品発表後60日以内に発売すると言っているから、WiFi版なら先行して手に入れることができる。容量は好きにするといいだろう。さて、今回発表となったiPadの本当の目玉は
電子ブックアプリ「iBooks」の実装であるが、これはまだ日本で正式にサービス展開されるかどうかもわからず、また展開されてもそもそも日本で電子ブックなんてものが普及するのか…?といった問題がある。このへんは私もわからんが「家でiPadを使う」と考えた時、この電子ブックはとても便利なものになるかもしれない。私の場合、今考えているのは
メインPCの横にこのiPadを立てかけておき、そこに必要な資料とか写真を表示させて、ペラペラとめくる日常生活である。これはiPhoneでも可能なのだが、いかんせん画面が小さすぎるのだ…そう、だからこそここでiPadの出番だ!!資料を見るのに飽きたらムービーをたれ流し、それも飽きたらこのでかい画面でピアノを奏で、心が落ち着いたところでエロい絵や写真を表示させ、床につく…もはや独身男性にしかわからない世界であるが、
実に有意義な使い方だ。 このビューティフルライフのどこで3G回線を使う? 使わないだろう。使いたければPocket WiFiとの併用を強くお勧めする。
■ノートPCでもモバイル端末でもない「iPad」との付き合い方(総評)
総評といってもまだ発売前の情報で構成したレビューなので、発売後には忘れてくれても一向に構わないのだが、私が思うにこのiPadは
使い方次第でいくらでもバケると思う。
でかいって事は、とどのつまり「みんなで使える」ってことなのだ。小さければポケットにスッポリ入ってどこにでも持っていけて楽しいが、大きいものは大きいもので、また楽しいものだ。現時点で、全世界を見渡したとしてもiPhoneOSのスワイプやタッチ能力に及ぶ端末は他に存在しない。そのiPhoneOSの最新型を搭載し、
Nintendo DSi LLの如く巨大化したこのiPadは、
賛否両論あれど唯一無二の商品である。私がこのiPadを買った場合、ほとんど外には持っていかずに自宅で常用するだろう。外で使いたい人は持っていくといいだろう。使い方は人それぞれで様々だ。今回Appleはある意味でユーザーに対して挑戦状を投げつけてきた。そのボールをどう受け止めるか。新しい電子機器の発売にめっぽう弱い(つまり買ってしまう)私としては楽しみであり、怖くもあり、今からワクワクしている。